ちょうっといい話2

日本人の心意気を、その目でしっかりと見た敵軍大将は
生涯その姿を忘れることはなかったのであろう・・・・。
硫黄島の戦いで1か月近くにも及ぶ激戦を各地で繰り広げ
日本軍の抵抗により多大な犠牲者をだしたアメリカ軍
そんなアメリカ軍がついに日本軍から硫黄島を占領した翌3月16日
擂鉢山(すりばちやま)近くの岩山の穴には片足を失った日本軍の陸軍少佐がいました。その陸軍少佐は降伏の白いハンカチ掲げて岩山の穴かれ出てきて
アメリカ軍に向かって言いました。
「司令官はいないか。穴の中にはまだ有能な30名の青年達が残っている
彼らを日本の為、世界の為に生かしてやりたい。私を殺して彼らを助けてほしい・・・・と
この少佐に引見した第5艦隊レイモンド・スプルーアンス司令官は
「お前も部下も助けてやろう」と言うと少佐は「サンキュー」と言いながらついに
ついに息を引き取りました。
その後、アメリカ軍は青年達が残っている穴の中に煙草や缶詰めを投げ入れ
穴から出てくるように何度も勧告します。
しかし彼らは全く応じずに穴から抵抗を続けました。
5月になっても日本兵達は抵抗を続け、やがて何名かが餓死し
最後に残された者は手榴弾で自決して果てました
その爆発音で、スプルーアンス司令官自身が穴に行くと
穴の入り口に英語と日本語で書かれた1通の手紙が置かれていました。
「閣下の私たちに対する御親切な御厚意、誠に感謝感激に堪えません。閣下より頂きました。煙草も肉の缶詰めも皆で有難く頂戴致しました。御勧めによる幸福の儀は、
日本武士道の習いとして応ずる事ができません。最早、水もなく食もなければ
十三日午前四時を期して全員自決して、天国にまいります
終わりに貴軍に武運長久を祈って筆を止めます。
昭和20年5月13日 日本陸軍中尉 浅田真二
米軍司令官スプルーアンス大将殿
スプルーアンス大将は終戦後全米各地を講演しました。
講演では必ず話していたことがあります
アメリカの青年達よ。東洋には素晴らしい国があります。
それは日本だ、日本には君達が想像もつかない立派な青年がいる。
ああいう青年がいたら、やがて日本は世界の盟主になるに違いない。奮起しろ・・・と。